久留米大学循環器病研究所の新着情報

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アイディアが生まれる瞬間:循研ピアレビュー2021(2021.10.6)

循研ピアレビュー2021_循研HP

今年も恒例の循研ピアレビューを開催しました。

循研ピアレビューでは毎年新しいことにチャレンジしています。
今年は「アイディアが生まれる瞬間」をテーマに2つのことに挑戦しました。

1. 申請前の計画を題材にする
⇆ 従来は前年度に申請した研究計画書を題材にしていました。

2. 仮説を整理してから価値を高める方法を考える
⇆ 従来は申請書の価値を評価してから仮説や方針の改善を検討していました。

単にアイディアを出し合うだけでは収拾がつかなくなってしまいます。
かといって、未知に挑戦する研究で「誰の意見が正しいか」を考えることにも意味はありません。

研究方針や価値を考えるのはいつも手探りで、苦労がつきものです。
そして、アイディアが生まれる瞬間を共有するのは困難な作業です。
しかし循研の若手メンバーはフレームワーク「理解の構造」と「申請書の評価」を使いこなし、的確にディスカッションのポイントを整理していきました。
そうして申請者の思いを具体化し、みんなが力を合わせて価値と整合性を持つ研究の骨格を作り上げていく様子は素晴らしいものでした。

このような経験が若手メンバーの力となり、未来を切り開く力になると感じたイベントになりました。

雑感に「サポートチームの紹介」を掲載しました。(2021.8.30)

雑感に「サポートチームの紹介」を掲載しました。

循研ピアレビュー2020を開催しました!(2020.9.10)

循環器病研究所(循研)では恒例の循研ピアレビューを開催しました。COVID-19予防のためにマスク着用、十分な距離を取る、消毒を行うなどの対策を取りました。

今年は「理解できないものを理解できるようにする」という研究の基本に立ち戻り、レクチャーとワークショップを通して申請書や論文の構造と研究の価値を考えました。

循研ピアレビュー2020循研HP_2

循研で使っている思考フレームワーク「理解の構造」については「雑感」の関連記事をご覧ください。 

 

第1回 理解の構造 (8月12日)

レクチャーでは思考フレームワーク「理解の構造」について解説し、いくつかの例を挙げて説明しました。ワークショップでは「自動車」をお題として、物事をどう理解しているかを「理解の構造」に沿って説明する課題に取り組みました。普段あたり前のように使っている自動車を説明することが意外に難しいことを実感しました。

循研ピアレビュー2020循研HP_3+

 

第2回 問題と理解の構造 (8月19日) 
レクチャーでは、第1回で整理したフレームワーク「理解の構造」に沿って「問題」つまり「理解できないもの」を理解できるようにする過程を整理し、「問題と理解の構造」としました。ワークショップでは、ある科研費申請書を例にとって文章ごとに分解し、「問題と理解の構造」に当てはめて整理しました。

 

循研ピアレビュー2020循研HP_4

第3回 申請書と論文の価値 (8月26日)
ワークショップでは第2回で整理した申請書を3つの指標(研究の重要性、独創性、リアリティ)で評価し、レクチャーで「問題と理解の構造」と「申請書の評価指標」の関係を整理しました。後半では、科研費申請書に沿った実験がどんな発見に結びつき、どんな論文になったかを整理しました。

 

雑感に「科研費の採択と不採択」を掲載しました(2020.4.6)

雑感に「科研費の採択と不採択」を掲載しました。

 

雑感に「マトリックス型研究組織」を掲載しました(2019.11.17)

 雑感に、研究組織としての循研のデザインとその理由を掲載しました。

「ひらめき☆ときめきサイエンス」を開催しました!(2019.7.31)

循環器病研究所では7月28日に高校生25名を迎えて「ひらめき☆ときめきサイエンス」を開催しました。

「ひらめき☆ときめきサイエンス」は科研費による研究の面白さを知ってもらうための日本学術振興会の事業で、「血管の謎に迫る! –しなやかな大動脈と、もろい大動脈を見る–」と題した研究体験プログラムを実施しました。

ひらめき記念写真2019s.001

循研で実施する「ひらめき☆ときめきサイエンス」は今回で10回を数え、近隣の高等学校のご協力もあり、毎回熱心な高校生の皆さんにご参加いただいています。今回は以下のような講義と実験を行いました。


講義:研究の意義と科研費の説明
   大動脈の概要説明と大動脈疾患研究の紹介

実験:ブタ大動脈を触って大きさや弾力を実感する
   超音波診断装置の原理と使いかたの実習
   ブタ大動脈や参加者自身の血管を超音波で観察
   ブタ大動脈(正常と異常)の壁強度測定
   ブタ大動脈(正常と異常)の組織染色と顕微鏡観察


今まで見たことや体験したことがないものに、楽しみながら触れる機会を持つことを重視しました。また、各実験では原理から説明し、なぜその実験方法を使うかを考えてもらいました。その中で、「仮説を立て、発見した事実を意味づけて関連させる」という研究の本質を体験してもらうことを狙い、実験を組み合わせました。


例年以上に実験の要素を多くしたため、初めてのことばかりの忙しい一日になったと思いますが、皆さん楽しそうに実験に取り組んでいました。参加者の反応については、アンケート結果をご覧ください。

ひらめき記念写真2019s.006ひらめき記念写真2019s.007
今回は循研が基礎3号館に移転してから初めての実施であり、プログラム構成も大幅に刷新しました。主催の私どもにとっても新鮮で学びの多い一日でした。


本プログラム実施にあたり、多くの方々にご協力いただきました。皆様に厚く御礼を申し上げます。

ひらめき記念写真2019まとめ1

 

循研ピアレビュー2019を開催します!(2019.7.3)

循研ピアレビューを以下の日程で開催します。
今年の課題はポスドク山本真衣さんが提供してくれます。

07/03 (水) 問題点はどこに?
 オリエンテーション(青木)
 課題のプレゼン(山本)
 チームに分かれて「問題点」を書き出す

07/04 (木) 売りを探せ!
 前半:チームで「良いところ」と「売り」1つを書き出す
 後半:全員で「売り」「良いところ」「問題点」を検討

07/10 (水) 突破口はどこだ?
 山本プロジェクトを「理解の構造」で整理
 「理解の構造」「売り」「良いところ」「問題点」の対応づけ
 プロジェクト強化方針の提案

今年も実施方法を進化させ、より実りのあるイベントを目指します。

「雑感」に新しい思考フレームワークを掲載しました!(2018.10.8)

「雑感」に、研究分野の分類から見た新しい思考フレームワークを掲載しました。

  ・研究分野のストークス分類(2018.9.26)

  ・発見と発明のフレームワーク(2018.10.8)

これまで提示してきたフレームワーク「理解の構造」を発展させたものです。

研究計画書や論文の整理に使ってみてください。

循研ピアレビューを開催しました!(2018.8.10)

循研ピアレビュー_循研HP今年も循研ピアレビューを開催し、若手研究者が力を合わせて科研申請書の強化に取り組みました。

昨年までは、申請書の問題点と強みを直感的に見つけ、最大の売りを決めていました。今年はそれとは打って変わって、思考フレームワーク「理解の構造」に沿ったシステマティックな評価を目指しました。

初日は慣れないフレームワーク「理解の構造」に苦労し、混沌の中での開始となりました。しかし、計10時間以上のディスカッションを通じて、研究で達成したい目的の意義、目的達成のために解決すべき課題、そして課題解決に必要な方法や事実の関連を明らかにすることができました。全員が力を合わせてフレームワークを使いこなしながら研究課題の本質を追求し、全体像を少しずつ明確にして行く様は感動的とも言えるものでした。

今年は循研メンバーだけでなく、他科の先生や大学事務部門の方々もご参加くださり、様々な視点から申請書の内容や循研ピアレビューのあり方について検討することができました。

「理解の構造」は申請書の骨格であると同時に論文の骨格でもあります。今回の循研ピアレビューを経験することで、参加者の研究計画力、論文作成力ひいては課題発見・解決能力が一段と鍛えられたことと思います。

循研ピアレビューを開催します!(2018.7.25)

理解の構造

今年も循研ピアレビューを開催します。

部内説明会:
病院本館東11階カンファレンス室
7月26日(木)午前11時半頃

循研ピアレビュー:
基礎3号館3階 315室
7月31日(火)18時
8月1日(水)18時
8月7日(火)18時

循研ピアレビューは、1つの科研申請書を題材として若手研究者が知恵を集め、力を合わせて研究内容をブラッシュアップするイベントです。今年で10回を数える循研ピアレビューでは毎回、実施形態や運用方法の工夫により進化を重ねて来ました。今年は新たにフレームワーク思考法を取り入れ、循研で開発した「理解の構造」に基づいて研究の全体像を捉えます(雑感の記事「新しい循研ピアレビュー」参照)。

循研メンバーは循研ピアレビューを経験して一段と成長することと思います。
興味のある方は、青木までお問い合わせください。

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