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循研ピアレビューを開催しました!(2016年7月22日)
今年も恒例の循研ピアレビューを開催し、研究生が力を合わせて1つの科研申請書の強化戦略を検討しました。
雑感に関連記事「循研ピアレビュー2016の舞台裏」
総合司会を務めてくれた下園弘達先生と初めて参加した柴田龍宏先生に感想を聞きました。
心臓・血管内科HPより転載
総合司会を経験して(下園弘達)
先日、2016年度の循研ピアレビューを開催しました。ピアレビューとは昨年度に不採択であった科研申請書を循研や疫学班のメンバーで評価・検討するものです。
今回、私は最終日の総合司会を拝任しました。研究に従事してから1年しか経過していない、最も新参者と言える立場ですので十分に役割を果たせるか不安がありました。当日までに議論の内容・会の進行について考えましたが、議論は流動的に進むので内容について十分に対策を練ることはできませんでした。そこで会の進行についてのみ対策を立て、単純に一つの事だけ忘れないようにすることにしました。それは私も含め全体の誰一人もが「一番の売り」を見失わないようにする事です。
ピアレビューの中で「科研申請書の一番の売りを決める」という議題があります。総合司会として一番気をつけるべきは全員で決めたこの「売り」を見失い、全体の舵がとれなくなることだと考えました。誰か一人でも「売り」を見失えば、その人はピアレビューから外れてしまう形になります。新参者という立場を利用して、少しでも分かりにくいところは説明を求め、全体の雰囲気を見て疑問がなくなるように心がけました。やはり幾度となく議論が迷走の危機にさらされ、舵が切れなくなりそうになりましたが、先輩方の助けもあり何とか全員の力を借りてまとめることができました。
十分な司会進行ができたのか自分では分かりませんが、少なくとも私にとってかけがえのない経験になりました。全員が一人の科研申請書のために膨大な時間と労力を惜しまない仲の良さ、これが当研究所の最大の「売り」なのかもしれません。今回の循研ピアレビューで科研費申請書が採択となるように申請者とともに祈っています。貴重な経験の場を頂き心より感謝します。
循研ピアレビューに初参加して思うこと(柴田龍宏)
本年度より循研ピアレビューに参加したが、心地よい疲労感と共に、新たな世界への切符を手にいれた気分(!?)に浸っている。
ピアレビューとは、一般的にはある評価対象について共通の専門的知識を有する仲間(peer)によって行われる評価や審査の事である。循研ピアレビューは前年度不採択だった科研費申請書1つを課題に据え、若手循研メンバーというpeerによる3日間の真剣討論が行われ、“採択される科研申請書”を目指す取り組みである。重要性、独創性、リアリティ、読みやすさという4つの確固たる軸の中に、売りと問題点とを若手が自由に論じる事のできる“ゆるさ”を内包している。
ピアレビュー中には何度か「ブレイクスルー」が起きる。それはちょっとしたきっかけで起き、必然と偶然が入り混じっているように感じるが、とにかく、そのブレイクスルーによって散っていた論点が一気に収束していく。毎日自分の机に向かっているだけでは絶対に得ることのできない、集団の突破力を目の当たりにする。
不採択だった科研費申請書が、3日間で蛹から蝶に変わっていく姿に感動する。この経験は絶対にしたほうがいい。循研ピアレビュー、参加すべしです。