循研での研究

チームミーティング

研究をしていると、自分が正しい方向に進んでいるかが分からなくなることがあります。また、実験が上手くいかず結果が出ないこともしばしばあります。そういう時のために循研では1人ではなくチームで研究を進めています。

各研究チームは週に1回程度のミーティングを持ち、データ、考え方、方向性を検討します。実験が上手くいかない時は、どこに原因があるかを皆で検討し解決法を考えます。チームでは同じテーマに沿った研究を進めているため、仲間が似たようなトラブルに遭遇したことも多く、解決へのアドバイスをもらえます。

ミーティングでは、すぐに答えが分からない問題にぶつかることもよくあります。そんな時こそ循研の合言葉である「考え方を考えよう」の出番で、問題発見・解決力を鍛えるチャンスです。それまでに培った力の見せ所で、チームの先輩の力量に舌を巻くこともあれば、新人の素朴な疑問が解決への糸口になることもあります。ホワイトボードに問題点を書き出して複雑な問題を整理し、本質がどこにあるかを突き止めます。そして、解決のために何をすれば良いか(アクションプラン)を決め、再び各個人の研究に取り組みます。

こうしてディスカッションを重ねる中で、メンバーは問題発見・解決力を身に付けていきます。手探りしながら結論を導きだす過程で、自分に力がついていることを実感し、次第に自信を持てるようになります。

チームミーティングは、論理的な思考とディスカッションの場です。研究室チーフの役割はディスカッションの交通整理をすることであり、「正解」を教えることではありません。循研で取り組んでいる課題は未知の病態を解明することであり、研究経験を積んだチーフであっても「正解」を知らないからです。